横浜にある木造住宅(空き家)を戸建賃貸住宅として耐震改修するので相談にのってほしい、という連絡からこの計画はスタートした。既存建物の確認済証や当時の設計図を確認し、同時に現状調査を進めた。耐震基準が改定された昭和56年以前の木造住宅であるため布基礎が無筋である可能性が高い。私はこの段階で施主に費用対効果について説明した。施主の要望である改修規模は、柱・梁以外はすべてやりかえるといった大規模なもの。しかも基礎を増し打ちなどで補強した場合、総費用は新築と同じくらいかかる。仮に耐震改修を行って現行法規を満たしたとしても新築と同じような保証は受けられないことを伝えた。
耐震改修の概算見積を行うのと同時にスウェーデン式サウンディングによる地盤調査を行った。その結果、道路面から約1.5mまでは二階建てを計画するには地耐力が小さく、地盤改良を行う必要があるというものだった。これをきっかけに耐震改修は新築工事となった。早速、現地確認を含めた地盤改良の見積を行った。その結果、前面道路の幅員が狭いため地盤改良するための工事用重機が入れないという結果であった。この状況を受け、建築的工夫でこれを解決できないかと考えた。
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