【山のセカンドハウス】が照明学会の審査員特別賞を受賞しました。照明計画を担当して頂いたのは久保隆文さん(株式会社 Mantle)です。照明器具はJIA神奈川の協力会でもサポートしていただいてるDNライティングのものが多く使われています。
面出さんと岩瀬さんが現地審査に来て頂き、大規模な建築や商業施設が多く入賞するなか、住まいにおける照明計画の考え方や意匠設計のコンセプトを読み取り反映させて頂いた照明計画が評価されたことを嬉しく思います。
照明計画のコンセプト
山の中に立てられたセカンドハウス。 7つの短冊状に分けられた空間ではベッドやソファなどの固定的な家具は置かず、素材やプロポーションに変化をもたせ空間の質に差異を演出している。 使う人がアクティビティや気分によって移動し、居場所を選ぶように、空間との関わり合いを誘発する事を目的としている。 大きな窓が特徴的な空間において、屋外が真っ暗になることを効果的に利用し、窓に映りこむ光をデザインした。多様に映りこむ光環境を楽しめるような自由な空間となっている。
講評
セカンドハウスと言うより家族のための自己啓発道場のような環境だった。人家の少ない村の斜面地を利用して7つに分節されたウエハースのような建築空間だ。家族がそれぞれに勝手な時間を楽しむために作られたそうだ。光の設計もその意図を反映して7種類の異なる性質を持たせている。明るい部屋と暗い部屋。上からの光や下からの光。陰翳の濃い空間と均一に照らされた空間。まるで光の実験道場のようにも思えて楽しそうだった。(面出 薫)